- 2:1 五旬祭の日が来て、一同が一つになって集まっていると、
- 2:2 突然、激しい風が吹いて来るような音が天から聞こえ、彼らが座っていた家中に響いた。
- 2:3 そして、炎のような舌が分かれ分かれに現れ、一人一人の上にとどまった。
- 2:4 すると、一同は聖霊に満たされ、"霊"が語らせるままに、ほかの国々の言葉で話しだした。
- 2:5 さて、エルサレムには天下のあらゆる国から帰って来た、信心深いユダヤ人が住んでいたが、
- 2:6 この物音に大勢の人が集まって来た。そして、だれもかれも、自分の故郷の言葉が話されているのを聞いて、あっけにとられてしまった。
- 2:7 人々は驚き怪しんで言った。「話をしているこの人たちは、皆ガリラヤの人ではないか。
- 2:8 どうしてわたしたちは、めいめいが生まれた故郷の言葉を聞くのだろうか。
- 2:9 わたしたちの中には、パルティア、メディア、エラムからの者がおり、また、メソポタミア、ユダヤ、カパドキア、ポントス、アジア、
- 2:10 フリギア、パンフィリア、エジプト、キレネに接するリビア地方などに住む者もいる。また、ローマから来て滞在中の者、
- 2:11 ユダヤ人もいれば、ユダヤ教への改宗者もおり、クレタ、アラビアから来た者もいるのに、彼らがわたしたちの言葉で神の偉大な業を語っているのを聞こうとは。」
福音経 イオアン 7 : 37-52 、 8 : 12
- 7:37 祭りが最も盛大に祝われる終わりの日に、イエスは立ち上がって大声で言われた。「渇いている人はだれでも、わたしのところに来て飲みなさい。
- 7:38 わたしを信じる者は、聖書に書いてあるとおり、その人の内から生きた水が川となって流れ出るようになる。」
- 7:39 イエスは、御自分を信じる人々が受けようとしている"霊"について言われたのである。イエスはまだ栄光を受けておられなかったので、"霊"がまだ降っていなかったからである。
- 7:40 この言葉を聞いて、群衆の中には、「この人は、本当にあの預言者だ」と言う者や、
- 7:41 「この人はメシアだ」と言う者がいたが、このように言う者もいた。「メシアはガリラヤから出るだろうか。
- 7:42 メシアはダビデの子孫で、ダビデのいた村ベツレヘムから出ると、聖書に書いてあるではないか。」
- 7:43 こうして、イエスのことで群衆の間に対立が生じた。
- 7:44 その中にはイエスを捕らえようと思う者もいたが、手をかける者はなかった。
- 7:45 さて、祭司長たちやファリサイ派の人々は、下役たちが戻って来たとき、「どうして、あの男を連れて来なかったのか」と言った。
- 7:46 下役たちは、「今まで、あの人のように話した人はいません」と答えた。
- 7:47 すると、ファリサイ派の人々は言った。「お前たちまでも惑わされたのか。
- 7:48 議員やファリサイ派の人々の中に、あの男を信じた者がいるだろうか。
- 7:49 だが、律法を知らないこの群衆は、呪われている。」
- 7:50 彼らの中の一人で、以前イエスを訪ねたことのあるニコデモが言った。
- 7:51 「我々の律法によれば、まず本人から事情を聞き、何をしたかを確かめたうえでなければ、判決を下してはならないことになっているではないか。」
- 7:52 彼らは答えて言った。「あなたもガリラヤ出身なのか。よく調べてみなさい。ガリラヤからは預言者の出ないことが分かる。」
- 8:12 イエスは再び言われた。「わたしは世の光である。わたしに従う者は暗闇の中を歩かず、命の光を持つ。」
出典先:日本聖書協会 新共同訳
ペンテコスト(聖神降臨祭、五旬祭
ペンテコスト(聖神降臨祭、五旬祭)
(復活大祭後50日目の主日)
私達の救い主イイスス・ハリストス ( イエス・キリスト ) が天国に昇られる直前、イイススは弟子達にエルサレムに行き、父子から聖なるハリストス ( キリスト ) の教会に、主が聖神の贈り物を送るまでそこで待つように言われました。
弟子達、つまりハリストス(キリスト)の教会は主の言われた通りにして、 齋と祈りをするために一軒の家に集まり、神様が教会に送ろうとしている、すばらしい贈り物を待ちました。その間に、使徒達は主を裏切ったイウダ(ユダ)の代わりに、別の使徒を選び出しました。その人はマトフェイ(マタイ)と言う名前でした。
主の昇天後10日経った「ペンテコスト」と呼ばれる日になって、イイススを中心とした教会に聖神が降りました。「ペンテコスト」とは「50日目」という意味です。それは、復活祭の50日後にやってくるからです。その時、そこにはイイスス様を中心とする教会の信者は全部で120人くらいしかいませんでした。彼らは神様のために聖体礼儀を行い、お祈りするために集まりました。朝の9時になって、強い風のような大きな音が聞こえました。家全体が吹き狂う風に包まれました。それから、突然、風の中から小さな 炎 が現れ、それらは、そこにいた人々の頭の上で大きくなりました。小さな炎は人々の上に止まり、こうして、教会は聖神の贈り物を頂きました。
その時、エルサレム市内ではユダヤ人の祭である過ぎ越しと、過ぎ越しの50日目を祝うために、各国からユダヤ人達が集まっていました。弟子達が聖神を受けると、彼等はにわかに色々な違った言語あるいはユダヤ人達に理解できる言葉を使い話せるようになり、家の外に出て、各地から集まったユダヤ人達に私達の救い主ハリストス(キリスト)について説き始めました。弟子達は、いまや自分達の言語(言葉)としてすべての人々に語りかけることができました。
その日、およそ三千人の人達が洗礼を受け、ハリストスの教会に入りました。洗礼を受けた人達もまた、皆、ちょうど今日、私達が、私達の主教様や神父様から頂くのと同じように、イイススの使徒たちから聖神を頂きました。最初のお弟子さん達だけが言葉という特別の贈り物を頂いたのは当然でした。それは、その後、あらゆる違った国から教会の新しい信者が生まれたからです。そしてこれらの人達は、自分達の国に、自分達がいつも話している言葉で神様のお話を伝えることができました。
<< 前のページに戻る